ジェネリック医薬品と先発医薬品についての違いって?効果は一緒?

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ジェネリック医薬品とは、先発医薬品と同一の有効成分を含み、同一効果が得られる医薬品です。

本来莫大にかかる研究開発費用が低く抑えられるのでお値段がお安くなっています。

そのため、個人の財布に優しいだけでなく、医療費の削減にも繋がり良いことなのですが、

ジェネリック医薬品と先発医薬品が本当に同じ効果があるのか、その違いが何なのか疑問に思ったことはありませんか?

そこで今回は、現役薬剤師であり、調剤薬局勤務の私が実際の現場でよく耳にする質問を基にまとめましたので、ジェネリック医薬品は先発品と比べて何が違のうか理解を深めていきましょう。

この記事が参考になりそうな人

・ジェネリック医薬品と先発医薬品の違いがよく分からない方

・よく分からずについつい先発医薬品を選びがちな方

・新人薬剤師、新人医療事務などジェネリック医薬品について説明が必要になる方

添加剤について

ジェネリック医薬品は先発医薬品と有効成分は一緒ということですが「添加剤」は同一のものではございません。

しかし、医薬品を構成している添加剤の割合はおよそ9割以上と言われています。

え、添加物といえど9割も違うものが混ざっているの!?

そしたら薬の効果にも影響でたり、本当に安全なの?

大丈夫、安全だよ。

添加剤といえど、使用するにはちゃんとした審査を通らないとダメなんだ。

添加剤は日本薬局方の規定で、薬理作用を持たず無害でなければならないとされています。

更には添加剤は何でもあれこれ使ってよいとされておらず、ちゃんと行政の関連する機関で安全性を評価されて承認を受けているものしか使うことができません。

なので、前例がない添加剤を使う場合はきちんと承認を受けなければならないことになります。

つまりジェネリック医薬品だからといって怪しげなものが混入することもないですし、添加剤自体には薬効と直接関係しないということになります。

そのため、アレルギー体質だからといっても先発医薬品ではアレルギー反応が出にくい、ジェネリックではアレルギー反応が出やすいという単純なものでもなく、

先発医薬品では「A」、ジェネリック医薬品では「B」という添加剤が使われたというだけにすぎず、どちらでもアレルギー反応が起こる可能性は同等とも言えるのです。

安全で薬の効果と関係ないのは分かったけど、じゃあ何のために添加剤って入ってるの?

薬の形を整えたり、味や香料なんかのためだね

添加剤にも色々と種類がありますので、いくつか例を見てみましょう。

・賦形剤

成型、増量、希釈を目的に加えられる添加剤。これがなかったら手ごろなサイズな錠剤ができなくなってしまったりします。そのため、医薬品の構成比としては高い割合になっています。

・コーティング剤

医薬品をコーティングすることで苦みを感じなくさせてくれたり、湿気から守ってくれていたりします。

・結合剤

錠剤の強度を増してくれて運搬中や製造工程での破損を予防してくれたりしています。

 

<参考図>

PMDAの資料より引用https://www.pmda.go.jp/files/000213540.pdf

原薬が粗悪なんてことはないか?

添加剤については違っても大丈夫なのは分かったけど、そもそも有効成分自体に問題があることはないの?

薬を作るための原薬が聞いたことない国とかで作ってたら怖いなー…

そこもバッチリ厳しくチェックされてて、粗悪なものは使えなくなっているよ。

そもそも医薬品を作る原薬が粗悪品であり、有効成分の純度が低かったりしたら当然、その医薬品自体の本来の効果が期待できなくなります。

そのため、原薬については厳しく審査されています。

審査にあたっては、日米EU医薬品規制調和国際会議(ICH)の合意に基づく「新有効成分含有医薬品のうち原薬の不純物に関するガイドライン」が準用されています。

ですので、質の低い粗悪な原薬は使用されることはありません。

むしろ、先発医薬品とジェネリック医薬品が同じ原薬を使用していることもあります。

効果が違うって聞くこともあるけど?

でも先発からジェネリックに変更したとたんに効果が下がったって聞いたこともあるんですけど?

主には思い込みだね。湿布や塗り薬なんかは使用感が異なることもあるのだけど、本当に先発とジェネリックで効果が違うのは問題になっちゃうよ。

ジェネリック医薬品は承認の際に有効性、安全性、質が同等と確認されています。

ところが実際に先発からジェネリックに変えたり、ジェネリックでもメーカーを変えたりしたときに効果が低下したという声もある様です。

この原因としては主に思い込みによる「プラセボ効果」の様なものであるとされています。

今までと使用していた薬が先発医薬品から変更されると多少見た目や味が変わることや、値段が安くなったことなどから心理的な要因により効果を感じなく思えたりしてしまうのです。

いやいや、思い込みだけで症状が変わったりとかあり得ないでしょ?

思い込みによる効果は色々と証明されているよ。

あまり本題には関係ないからさらっとだけ説明するね。

(*読み飛ばしても構いません)

プラセボ効果について

1955年、ハーバード大学教授が15件の種々の疾患に対してプラセボと実薬の比較を検証をしてみたところ、対照群1082例中35%の患者にプラセボのみでも有効であったと報告がされています。

また近年でもハーバード大学の研究より、過敏性腸症候群(下痢、腹痛といった症状)でもプラセボが効果があったとされたり、喘息患者に対してもプラセボの吸入薬でやや改善された研究もあります。

日本においても、和歌山県県立医科大学のパーキンソン病におけるプラセボ効果について研究したデータでは、プラセボ(偽薬)を飲んだ群が16%の患者において顕著な効果が確認されています

こちらの論文において、パーキンソン病におけるプラセボ効果について過去30年間の間に解析された研究によると、一定の解析基準を満たした36の論文から、プラセボも効果があり、実薬の8.6%~59%の効果が認められたとされています。→研究をより詳しく知りたい方はこちら

さらには、プラセボ効果は心理学やビジネスの用語などでも頻繁に使用されており、心理的な要因が心身ともに影響に関連することが統計データなどから見ても十分に裏付けがあると言えます。

ふーん、確かに「病は気から」って言うしね。

因みに、それでも効果が違う可能性を否定せずに

NIHS(国立医薬品食品衛生研究所)という公的機関がくすりの相談窓口から寄せられた意見を基に調査をすることもあるよ。

ジェネリック医薬品メーカー「小林化工」の不祥事について

おいおい、ジェネリック医薬品に他の医薬品が混ざっていて体調不良になったなんてニュースがでてるじゃないか!

メーカーはGMPという基準が定められてきちんと審査された工場でしか作れないんだけど、運営の仕方に問題があったみたいだね。

これには現場の薬局薬剤師も裏切られた感があるだろうね…

ジェネリック医薬品メーカーである小林化工が製造していた水虫薬に睡眠導入剤が混ざっており、それが原因からか服用した364例のうち6割にも及ぶ245人に健康被害がでて、2人が死亡したというニュースがありました。

要因はGMP(医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理に関する基準)で審査された承認書と異なったルールにより現場では製造されていたためです。

製造工程で原薬の継ぎ足しは禁止されているのですが、ダブルチェックもせず原薬を投入し、それが誤っていて水虫薬の原薬を入れるところに睡眠薬の原薬を入れてしまったとのことです。

さらに、小林化工の調査報告書ではこの件に限らずにGMPを違反した行為が多岐に行われていて、社長に至る幹部もGMP遵守ができていない事実を把握していた様です。

業務停止処分を受けた後に、復旧は無理とされ工場は別のジェネリック医薬品メーカーが引き継ぐこととなりました。

→小林化工の調査結果報告書はコチラ

また、小林化工に至っては従業員800人程で大規模な企業ではありませんでしたが、ジェネリック医薬品業界の首位争いをしている「日医工」でも承認書と異なった製造方法をしていたことが分かり令和3年3月に行政処分がされています。(こちらに関しては健康被害はありません)

→詳しくはこちらのリンクへ

結局、先発医薬品が安全ってことになっちゃうの?

そこは安易にそう考えるものでもないかな。

ちゃんと承認書通りに運営してるとこなら大丈夫なはずで、ジェネリックだから危険、先発医薬品だから安全って考えるのは極端だと思うな。

あくまで可能性の話だけど先発医薬品のメーカーでも承認書と異なった違反行為を100%しないとも言い切れないしね。

オーソライズド・ジェネリック(AG)

薬局でオーソライズド・ジェネリックもあると言われたのだけど普通のジェネリックと何が違うの?

有効成分以外でも添加物、製造法が先発医薬品と同一のジェネリック医薬品だよ。

AG(エージー)って略されるね。

ってことはアレルギーが心配で先発品をずっと使用している人とかでもオーソライズド・ジェネリックなら安心して変更できそうだね。

オーソライズド・ジェネリック(AG)の「オーソライズド」は許諾を受けたという意味です。

先発医薬品メーカーから特許権の許諾を得て、販売されるジェネリック医薬品です。

特徴としては、有効成分だけでなく、添加剤、製法が先発医薬品と同一のものが使用されています。

なかには、製造している工場、生産ラインまでも先発医薬品と一緒でただラベルを貼り換えただけのようなAGもあります。

先発医薬品の違いが名前だけの場合もありますが、

原薬、生産ラインが異なるパターンもあります。

総括

結局、先発、ジェネリック、AGとかどれを選ぶのが正解なの?

基本的にはジェネリックで大丈夫だよ。

あとは自分で理解して選択するのがいいと思うな。

ただし、国の財源から医療費の多くは支払わてれることを忘れないでね。

基本的には有効成分は同じであるので個人の節約、国の医療費の削減のために積極的にジェネリック、AGを選ぶのがいいと思います。

ただし、湿布などでは使用感の違いから、かぶれなどの副作用の原因にもなることもあるので一概にはそうとも言えません。その上、錠剤では味の違い、粒の大きさなどの飲みやすさなど異なったりもします。

また、節約にシビアな人はジェネリックもメーカーによって価格が違うこともあるので薬局で聞いてみるといいかもしれません。

しかしながら、ジェネリック医薬品メーカーの不祥事が続いてしまった事実からジェネリック医薬品への不信感を持つ方に無理にすすめるのもどうかと思います。理由は上記にも書いているプラセボ効果が大きいためなどが挙げられます。

医療は患者に対して心身共に適切な対応が選択されるべきだと私的には思っています。

以上、この記事が参考になれば幸いです!

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管理人
この記事を書いた人

1988年生まれ。調剤薬局の薬局長、配送業を開業してフリーランスでも活動中。
趣味:資産運用
色んな知識、知識考え方に触れるのが好きで日々世界ニュースや、本を読んだりするのが好きです。
保有資格:認定研修薬剤師、FP2級、宅建、第2種電気工事士など

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