診療報酬とは?薬局での金額差の謎。調剤明細書を読み解く第一歩(後半)

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前半では診療報酬についてざっくりと述べてきました。→前半

それでは今回は薬局での明細書の項目についていくつか解説したいかと思います。

結論からいうと、金額が変わる原因をいくつか述べておきます。

・薬局の基本料の違い

・手帳の有無

・容器代の有無

・薬局は国で定める基準を上回っていれば加算される項目がある

・国の定める基準を満たしていないと減算される

などなど。

調剤薬局は小売業

少し余談となりますが、薬局間で金額差がなぜ違うかを考える上で必要となってくる部分にも思えますので解説していきます。

興味ないやいって方はこの項目は読み飛ばして頂いて構いません。

先ずは前提としてなのですが薬局は医療、福祉の業界に分類されていません。

総務省もハッキリと調剤薬局は小売業に分類されると明記してあります。→総務省リンク

なので薬局間で当然競争が生じています。

病院、クリニックも競争はあると思うのですが、薬局って総合病院の近くとかだと乱立してたりしませんか?

コンビニで考えて頂くとイメージしやすいかと思います。

ある程度栄えた市町村では駅前にコンビニは複数あることは普通です。

そのコンビニって全てずっと残ってますか?

つまりはそういうことなのです。

因みに「コロナワクチンの接種は調剤薬局も適応されていたのに医療従事者じゃねえじゃんか!」

と疑問を持たれる方もいるかもしれませんが、厳密には医療従事者ではないのかもしれません。

しかし、医薬分業が進んでいる現状では高齢者や自己疾患をお持ちの方々と接触の機会が多いので、「医療関係者」とは言えると思います。そうなると優先的に接種対象となるのは至極当然かと思います。

一方で国は医療費の削減したいと考えています。

そのためにジェネリック医薬品を推奨したりしています。

また、安全且つ適正な医療を目指すためにお薬手帳の持参を国も推奨しています。

そこでジェネリック医薬品を推奨しない、お薬手帳を推奨しない薬局ってお国が見たときにどう思います?

そうです、「もっとちゃんとやれ!」ってなりますよね。

そこで前記事にも記載した中医協が話し合いの上、

ジェネリック医薬品を積極的に使用しているところには加算、

手帳を利用していない薬局には減算など、

実は薬局ごとに微妙に受付の点数が変わってくるのはこういった背景の事情があるからなのです。

因みに、どれ位受付のときに差がつくかと言うと

3割負担ですと150円位変わってきたりもします。

その点を細かく解説していきましょう。

調剤報酬点数はどう決まっているのか

解説の前に、調剤報酬は2年に1回、薬価(薬代)は1年に1回のペースで改定されるので

2021年版ということで読んで頂ければと思います。

基本的な考え方は調剤報酬も当然ながら診療報酬同様に決められていますので、

そこの点数自体には薬局ごとでことなることはありません。

では調剤報酬点数は何から構成されているかというと主に4つに分類できます。

①調剤技術料:薬局でのサービス、機能面などに対する点数

②薬学管理料:薬剤師が残す記録に対する点数など

③薬剤料:医薬品の値段です。国から価格が定められており、勝手に薬局で値引きすることなどはできません。

④医療材料料:輸液やインスリン注射で使用するような特定の医療材料の点数

と上記に分類できます。④は一般の人はあまり気にしなくてもいいかと思いますので説明は省かせて頂きます。

主に①で薬局ごとの価格差が生まれていることが何となく伝わって頂けるかと思います。

図にするとこんな感じです。

調 剤 技 術 料 
調 剤 報 酬 
薬 学 管 理 料 
( 薬 の 指 導 記 録 、 在 宅 訪 問 料 な ど ) 
調 剤 基 本 料 
( 受 付 料 ) 
調 剤 料 
( 調 剤 行 為 料 ) 
各 種 加 算 料 
例 半 錠 、 時 間 外 加 算 な ど 
薬 剤 料 
( 薬 の 値 段 )

調剤技術料とは

薬局間での価格差を語るときはここがポイントとなります。

薬局では受付に対してお金が発生します。

受付料が薬局ごとに違うのです。

なぜ受付料が異なるか簡単に言うと国が個々の薬局をランクづけしてるからです。

中医協が定めた、GE使用率の割合が高く国の医療費の削減に貢献できている、薬剤師として地域に貢献していると判断する基準を満たした薬局に対しては受付料を高くしてもいいよ。という権利が与えられるのです。

では、それらについて解説します。

調剤報酬は今更ですが、1点=10円で計算されます。

受付料は主に3つの要素から決められています。

1,調剤基本料

先ずは基本の部分です。

どの薬局でも基本的に支払うこととなる受付料を調剤基本料といい、以下に分類され点数は下記の通りになります。

調剤基本料点数3割負担額
調剤基本料142点130円
調剤基本料226点80円
調剤基本料3(イ)21点60円
調剤基本料3(ロ)16点50円
特別調剤基本料9点30円

どう決まっているか細かく説明すると長くなりすぎるのでザックリ書きます。

大体の薬局は調剤基本料1になります。チェーン薬局や総合病院の前のいわゆる、門前薬局であると調剤基本料が2や3になってきます。

理由としては大手なら環境整備のノウハウあるから楽でしょ、門前の病院からしかこないなら薬局の医薬品の備蓄も簡単に管理できるし、対応も楽でしょ。だから受付料低くていいでしょ。って感じです。

特別調剤基本料は滅多にないと思いますが病院の中にあるような敷地内薬局になります。

2,後発医薬品調剤体制加算

調剤薬局がジェネリック医薬品を積極的に使用していると加算される点数になります。

国は医療費を削減したい訳ですから、積極的に協力してる薬局にはボーナスとして受付料に加算を

してもよいとお許しがでるというイメージです。

こちらも表にまとめてみます。

ジェネリック医薬品使用割合点数3割負担額
75%以上15点40円
80%以上22点70円
85%以上28点80円

3,地域支援体制加算

地域にしっかりと貢献してると認められている薬局が算定できる点数で、38点加算されます。

3割負担ですと110円になります。

もう少し解説しますと、

かかりつけ薬剤師が機能を発揮し、地域に貢献してると認められるような体制を整えていると

国の提示する一定の基準を満たした薬局が算定できる点数です。

調剤基本料によっても条件変わってくるのですが、参考までに具体例をいくつか書いておきます。

調剤基本料1の場合、地域支援体制加算を算定する要件の例

・24時間対応可能

・医薬品備蓄1200品目以上

・在宅の算定実績が直近で12件以上。

・土日どちらかで一定時間は開局しているなどなど。

こんなのが何項目もある感じです。

因みに、24時間対応さえ頑張ればそれなりの薬局であれば普通にやってると算定可能な点数かとは

個人的には思います。

なので結構算定してる薬局は多いかと思います。

調剤基本料1以外ですと一気にハードモードになりますが…

1から3を図にまとめてみます。

つまりは一番高い薬局さんですと受付だけで320円かかっているということになります。

30円の場合はほぼないと思いますが、調剤基本料の1だけであったり、大手薬局チェーンですと調剤基本料2とジェネリック医薬品の使用率の加算程度となり、

150円前後というところも結構あるので、主にここで150円程度差がつくということになります。

「まじか!自販機のジュースより高いのか!」、「1円でも安くしたい」

という方は各地方厚生局のサイトからその薬局の受付時になにを算定してるか調べることができます。

そこまでする人もあまりいないと思いますが…

多くの加算が算定できているということは薬局が国の方向性に合わせて協力的に運営してるということなので企業努力をしているということです。

安ければいいということでもないと思います。

反対に算定が少ないからといって、立地条件や取り組んでいる課題が違うなど一概に怠けている薬局と判断するのもどうかと思いますが。

参考までに関東の地方厚生局のリンクだけ張っておきます。

厚生労働省管轄なので本当に誰でも無料に見れます。

中身はこんな感じになっています。

ここでは日本調剤飯田橋薬局さんが受付料が高いということが分かります。努力されているのでしょうね。

受付料以外にも価格差がある理由

受付料が違うのは分かった。でも調剤報酬で点数は定められている訳だから、

「受付料以外変わるのはおかしいだろー!」

って言うにはまだ早いです。他にもまだ価格差が生まれる原因は隠れています。

サラッと5つ程ご紹介致します。

1,計量混合調剤加算

軟膏やクリームなど複数の塗り薬を混ぜるのには手間がかかるため加算となるのですが、

ここにも価格差のポイントがあります。

下記の違いはお分かりになりますでしょうか?

・計量混合調剤加算(80点)3割負担時:240円

・計量混合調剤加算:予製剤あり(16点) 3割負担時:50円

価格差190円

これは全く同じ薬の場合でも生じることがある金額差です。

予製剤とはあらかじめ調合しておいた医薬品を使用するということです。

通常、調合は処方箋を受け取ってから行います。

しかし、皮膚科がご近所のケースを考えてみましょう。

大体医師が処方する薬はある程度パターンがあります。

そのため、頻繁に来る処方に対しては時間があるときにあらかじめ大量の医薬品を混ぜておきストックしておくことが

薬局として認められています。

つまりは、国からみたときに「お前ら楽してるのに高い額要求してくるんじゃねえ」って感じで点数が下がる訳です。

よって皮膚科の混合の処方がでたときはお近くの薬局のが実は得かもしれません。あくまで「かも」なので推奨もしません。

余談ですが、液剤、散剤も予製剤だと安くなりますが、軟膏の混合が1番点数が高いので例としました。

2,時間外・休日・深夜の加算

営業時間外や遅くまで営業してたりするところは「頑張ってるじゃないか」と国が評価してくれて加算されます。

・夜間・休日等加算:40点(3割負担だと120円)

          午後7時(土曜日は午後1時)以降に算定されます。

・休日加算:通常支払い額の140%

・深夜加算:通常支払い額の200%

24時間対応可能だからと深夜に薬局を開けてもらうともれなく6割負担になっちゃうということですので緊急時以外は利用を避けることをオススメします。

3,手帳の有無

再来局の際に3か月以内で手帳を持っていると

薬学管理料が57点(3割負担時:170円)から43点(3割負担時130円)になります。

紙でもアプリでも手帳とみなされるのでとりあえずスマホに手帳アプリを入れておくとお得かもですね。

手帳持参で安くなる理由としては、薬剤師が適正な指導をできるようにして、健康の維持に寄与の目的と余分な医療費を発生させないためなどからです。

4,国からの減点

薬局にくる患者さんの手帳の使用率が50%以下になると

薬学管理料が通常通常57点か43点のところ13点に減点されます。

「手帳位はちゃんと使わせろ!」という厚労省の逆鱗に触れてしまうとお安くなるかもしれません。

これに関しては余程の理由がない限りやるべきことをやっていない薬局ということなので安くなって喜んでいる場合ではないように個人的には思います。

5,容器代、スポイト代など

薬局によっては軟膏容器代やスポイト代、血圧手帳、お薬手帳カバーなどが

有料だったり、無料だったりします。

これらは診療報酬に定められていませんので、薬局ごとの懐事情により、サービスとするか

有料にするか別れてくるということになります。

体感ですが大手だと割とこういったものは無料のところが多いイメージです。

最後に(おまけ)

いかがだったでしょうか?

今回まとめたことが調剤明細書には書かれています。

まだまだ全然紹介しきれてないですが;;

なので、この記事を通して一人でも調剤明細書って面白いとか興味もって頂けると幸いです。

また、各種加算には薬局の努力の結果が上乗せされているのであまり地域支援体制加算のせいで値段が上がったなどと目くじらを立てずに暖かい目で見て頂ければと思います。

薬局業界も生き残りに必死であり、単にお金の亡者になりたいわけでなく、きちんとしたサービスを一人一人に届け続けたいという意思があると思います。

そのためにはきちんとした労働には対価が必要となってきます。

とはいえ、それを利用して真面目にやらずに対価だけ不当に請求したり、分かりずらくて間違えて算定されてしまうといったことも無くはないと思いますので、調剤明細書も見れるようになると安心かもしれません。

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この記事を書いた人

1988年生まれ。調剤薬局の薬局長、配送業を開業してフリーランスでも活動中。
趣味:資産運用
色んな知識、知識考え方に触れるのが好きで日々世界ニュースや、本を読んだりするのが好きです。
保有資格:認定研修薬剤師、FP2級、宅建、第2種電気工事士など

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